化粧品の「収斂(しゅうれん)」機能とは
収斂(しゅうれん)とは
肌はキメが整うと美しく見え、さらにファンデーションなどのメイクアップがきれいにつきます。洗顔後の肌表面を整えるには化粧水などの収斂作用のある化粧品を使います。
そもそも収斂とは縮むことで、肌表面を覆っている角層の構成成分であるケラチンタンパク質を収縮させることです。
化学的にはタンパク質凝固剤のような作用ですが、肌に対して作用の穏やかな成分が収斂成分として選ばれています。
皮革をなめして丈夫でしなやかな皮製品に製造する時に使用される、タンニンなどを含む植物エキスが多く化粧品には使われています。
その他の「収斂(しゅうれん)」効果について
その他、アルコールや水にもキメを整える効果があります。角層がぬれて柔らかくなり、その後水分が蒸発することで角層が縮む作用で起こります。今はあまり見なくなった光景ですが、障子貼りの際に水を霧吹きで吹きかけてピーンと張らせることを肌の角層というシートで行っているのです。
その他、収斂効果は汗を抑える化粧品にも必要とされています。
この場合はアルミニウム誘導体が医薬部外品の主成分として選ばれています。
作用メカニズムは角層のケラチンタンパク質を収縮させることですが、やや作用は強いものです。
【引用著書】
プロのためのスキンケアアドバイスの基本:第1章 P43※当コラムはフレグランスジャーナル社/岡部美代治 (著)から特別に許可を頂き、加筆・修正した記事を掲載しています。
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